ライブインタビューやプロフィール作家としての視点から、考えさせられることがありました。 あるTV番組で、新曲を発売したばかりの歌手のインタビューコーナーが放送されていました。
子ども時代からバンド活動時代、そして上京して苦労した話……。
「なぜ歌手を目指したのか?」
「そのためにどんな努力をしてきたのか?」
「どんな苦労や喜びがあったのか?」
そんな軌跡を語るインタビュー。
おそらく新曲の宣伝で出演しているはずなのに、インタビューでは新曲の話はほとんど出てきませんでした。
話題の中心は、歌への想い。そして、夢を叶えるまでの苦労と喜び。
番組の目玉コーナーのようでした。
ふと気づいた違い
番組の途中で流れたCMは、通販の羽毛布団の宣伝。
「ふっかふかの暖かい掛け布団!」
「軽さと暖かさを分かりやすく説明!」
「今ならOO円!」と、お得感たっぷりの紹介。
商品の良さを伝え、視聴者に購入してもらうための、わかりやすいPR。
一方、歌手のインタビューでは、
「こんな楽曲です」「ダウンロードしてください!」「CDを買ってください!」
そんな直接的なPRは一切なし。
でも、彼女の人生を聞くうち、だからあんなに魅力的な歌声で多くの人を魅了しているんだと納得できました。
売り込むより、伝えること
インタビューをする側の私にとって、この違いはとても参考になりました。
「売りたいもの」があるとつい商品の良さやメニューの魅力を伝えたくなります。
CMならそれでいいです。
でも、番組のインタビューなら?自己紹介やプロフィールなら?
商品の宣伝や自分のメニューのすばらしさを語るだけではただの通販番組と同じです。
私たちは、楽曲や商品の素晴らしさよりもその人の「人柄」にひかれ「この人と話したい、この人に会いたい」と信頼できるようになるのだと思います。
私ならそうです。
CMにならないインタビュー。
人柄が伝わるインタビュー。
これからも意識していきたいと思いました。
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