13日にアマゾンプライムで配信ということで
朝からパソコンに張り付いて「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を見ました。
25年の集大成。
学生時代、夜中にテレビ版の再放送をしたのを見て
友達と旧劇場版を見に行き、内容についていけずポカーンとして終わりました。
当時社会現象になったので、それだけ人を惹きつける何かがありました。
新劇場版で見直した頃は、
エヴァバイロットの子供たちがなんとも健気で、親心に似た気持ちになり
かわいそうで仕方ありませんでした。
そして今回、
身勝手な大人たちによって感情も人生も仕組まれた子供達が
自分の意思でそれぞれの場所へ旅立っていく姿に涙しました。
全てを背負って、皆の旅立ちを導いていく主人公のシンジくんが
なんとも頼もしくて。
全編を通して情けなくて弱虫な子で
いつもアスカには罵倒され、レイには甘えてたのに
「涙で救えるのは自分だけ、僕が泣いても他の誰も救えない」
かっこよかった。
みんなを解放していく、シンジくんのカウンセリング力が有能すぎ。
全ての元凶のシンジの父ゲンドウは最後まで嫌いでした(笑)。
理由はどうあれ、子供たちと世界を巻き込んだことについて
正座させて小一時間説教したいですね。
それにしても、あの独特の世界観、どうして多くの人に受け入れられたのか。
少し前にNHKで放送された、
エヴァンゲリオン制作現場4年間の取材番組を見ました。
取材陣が4年もの間、現場の様子をカメラに収めたものです。
とにかく庵野監督の作品への姿勢がすさまじかった。
一度作ったものを「全部やり直す」と現場を混乱させる妥協しないこだわり、
NHKの取材陣にまで「君たちの意見も聞きたい」と訊ねる見さかいの無さ、
しまいには取材陣を呼び出し「いいドキュメント番組が作れているのか?」と説教し
この番組自体がちょこちょこエヴァっぽい演出にまでなっていました。
それでもスタッフは「いつものこと」と受け入れ(諦め?)
また一から作っていくんです。
エヴァンゲリオンは、庵野監督の心の世界観を全てさらけ出しているとよく言われていますが
自分の心のありのままを
表現したい世界観をそのままガツンと出しているので
そこが多くの人の心に響くのかもしれません。
もしかしたら万人に受け入れられないかも、ですが。
庵野監督って、いつまでも子供心を持っているのかもしれない、
嘘もつけないし、飾ることもできない
ありのまましか表現することができない。
無茶を要求しても周りのスタッフは答える、
スタッフの方たちは庵野監督の無邪気でひたむきな情熱に惚れてるのかなあ。
取材番組の最後に監督は、
「こんな変なアニメを応援してくれてありがとう」みたいなことを言ってました。
映画公開の時には、
試写会で見ることなく、さっさと次の作品の作業をしていました。
この潔さもかっこいいですが
全てを作品の中に注ぎ込んで、何一つ後悔なんてないんでしょうね。
そんなふうに、何かに情熱を持って打ち込むこと
人生の中で一度はしてみたいな、と憧れました。
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